先日、糸暦手芸の質問コーナーにこんな質問が寄せられました。
ニックネーム:綿 こんにちは。お世話になります。 糸暦がミシンについてとても詳しく書かれていて嬉しく拝見させていただきました。 ミシンについての質問です。 pe860に比べてpe890はどうですか?また、DC6030とJC7100を比べたらどうですか? JUKIも気になりますけど…。悩んだらキリがなくて。 まだまだ初心者ですが、服の直しや簡単な服を作ってみたいと思っています。 値段で折り合いをつけるか少しの値段の違いなら頑張って上級機種を買っておくべきかと、堂々巡りです。高いのを買って使いこなせるかという思いもあって…。やはり上級機種はすごく高いですか? アドバイスがいただけたら嬉しいです。 よろしくお願いいたします。 |
糸暦では手芸の悩みにメールにて個別でアドバイスさせていただいております。
今回はそんなやり取りの1部を紹介させていただきます。
綿様
ブログ「糸暦」をご覧いただき、お問い合わせいただきましてありがとうございます。
ミシンのご購入と言うことですが、候補に挙げられているジャノメのミシンは中級機種の中でどれも良いミシンだと思います。
綿様は「初心者ですが、服の直しや簡単な服を作ってみたいと思っています。」というご希望なので、お考え通り中級以上のものからお選びになるのが、賢い選択であると思います。
候補に挙げられているミシンのさらに上位機種としてJUKIのHZL-F3000とHZL-EX7もおすすめですので、検討してみてください。
さて、以下私の意見を書かせていただきます。
ミシンは一般的な電化製品と違って購入後も、使い方の相談やオプション部品の購入やメンテナンスと、いろんな事を相談したくなるときが必ずあります。故障の相談でなくてもほんの一言のアドバイスで、快適に使いこなすことができるようになる事がままあります。ですから、相談のできるお店でのご購入をお勧めします。そしてそのお店で、実際にミシンを触って説明を聞いてみてご判断なさるのが良いと思います。
ミシン各機種の違い
「pe860に比べてpe890はどうですか?」
基本的には同等機種です。
pe860は、ステッチが60種類と豊富です。
pe890は、ステッチが30種類に減っていますが、よく使うステッチをダイレクトボタンにしてあって操作性が良くなっています。
私は、ミシンの操作が心配そうな高齢のお客様にはpe890、そうでない方にはpe860をおすすめします。但し、これは私たちの都合なのですが、販売店とメーカーの間には仕入れの契約があって、同等機種であっても仕入れ価格が違うことがよくあります。ですので、そのお店のおすすめの方を選んだほうがお値打ちに買えると思います。現在私のお店 はぎ手芸店ではpe890を販売しています。
「DC6030とJC7100を比べたらどうですか?」
DC6030はpe890の上位機種。30種類のステッチをダイレクト選択できて操作しやすくなっています。
ボタンホール安定版セットがついていて、厚手の布や段差のある部分にも安定したボタンホールを仕上げることができます。手元ライトがLEDツインライトで明るくなっています。
さらに上位機種のJC7100はステッチが100種類。ニーリフター付きで手を使わずに押さえ金の上げ下げができます。手元ライトが3灯でさらに明るくなっています。直線針板がついていて、ニットなどの生地を縫うときにトラブルが減ります。
「JUKIも気になります」
予算が10万円くらいあればJUKIのHZL-F3000をおすすめします。
なんと言っても馬力があって、フルサイズでワークホールが大きいことが魅力です。ステッチは少ないですが、ミシン本体の作りはすばらしいです。ニーリフターで押さえ金の上げ下げをして、フットコントローラーを使えば、最初から最後まで、手を生地に載せたまま離すことなく、作業ができます。
さらに上位のHZL-EX7は、自動で押さえ金の上げ下げができるピポット機能、重ねた生地の縫いずれを防ぐ、フロートモードなど、すばらしい機能満載です。家庭用ミシンの一番手だと思います。予算的には20万位の価格になると思います。
ミシンの主なポイントを書かせていただきましたので、参考にしてください。最後に蛇足になりますがもうひとつ。
思いつくまま長々と書いてしまいましたが、これで良かったでしょうか。ミシンは一度買えば、長く使いたい道具ですし、楽しく使っていただきたいので、後悔のないミシン選びをしてください。
どうもありがとうございました。